発表会の結果は「本番前」に決まっている

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大人のわがまま発表会
「バレエに怪我はつきもの」

というのは決して大げさな表現ではなくて、

日本で活動しているプロバレエダンサーの何と95パーセントが怪我の経験をしているという報告があります(※)。

ほぼ全員ということですね。

先日発表された米国の調査では、最も肉体的にきつい職業の堂々第一位がバレエダンサーとのことだったので、それを裏付ける数字と言えなくもないですね。

怪我の原因を、多い順に並べると

1. 疲労(31.0%)
2. 使いすぎ(29.5%)
3. 技術的な失敗(19.4%)

となっています。

転ぶとか、捻るとか、突発的な怪我(3)より、疲労や使いすぎといった慢性的な怪我(1, 2)の方が三倍も多いわけです。

では、
疲労や使いすぎになるタイミングは一年の中でいつかと考えると、

「いつでも」

とはならないでしょうね。

察するに、公演前のリハーサルが立て込んできた時期が怪しい。

もう随分前のことですが、「本番前三週間」が特に怪我の発生率が高くなるという海外の論文を読んだことがあります。

そんなこともしっかり学術研究されているんですね。

「感覚的には分かっていること。」

かも知れません。

でも、すでに状況証拠は揃いつつあるわけです。

何のことって?

本番を目指して、テクニック的な完成度を求めることばかりしていると、

疲労や使いすぎに足元をすくわれるよ!

ということ。

これ、アマチュアの場合はどうでしょう?

発表会やコンクールの本番前三週間というと、

・リハーサルの回数が増えて
・時間も長くなって
・通して踊る回数も増えて

要するに、疲労や使いすぎになる環境を作っていることになります(もちろん、意図せずに)。

同じですね。
アマチュアのほうが、体作りが入念ではないかも知れないことを考えると、より危険度が高い。

だから、

「気をつけろ!」

と言いたいのではなくて、

普通にレッスンして、
普通にリハーサルに突入すると…

すでにかなり危険な状態になっているということ。

何が危険?

・怪我で本番が踊れなくなるかも知れない。
・怪我で実力を発揮できなくなるかもしれない。
・後で写真や動画を観て喜べなくなるかもしれない。
などなど。

もし、

・本番で日頃の練習の成果を発揮したいなら、
・自分にとってベストな踊りを踊りたいなら、
・良い思い出を作りたいなら、

従来のやり方を変える必要があるということ。

では、
何をどう変えたら良いのでしょう?

・リハーサルは少なめに、、、できないですよね。
・時間を短く、、、できないですよね。
・通して踊る回数を減らせ、、、ないですよね。

要するに、その【本番前三週間は変えられない】んです。

だって、1人だけ休むとか、一番できないときですよね。

それが分かっているなら、
最初からそう(過酷に)なっても大丈夫なように、その状況に耐えられるように、

・十分な体力をつけておき
・踊りやすい身体作りをしておき
・過剰な負担がかからず踊れるようなテクニックを習得しておき
・疲労回復を助ける体制を整えておく
などなど。

要するに対策を立てておくことです。

リハーサルが始まってから、気合を入れていては遅いのですね。

リハーサルが
・怪我のリスクを遠ざけた状態で乗り越えられるよう
・踊りそのものの完成度を上げることに集中できるよう
・そして、毎回がベストパフォーマンスを更新していけるよう

何ヶ月も前から準備しておくということです。

いやいや、そこまでは…

という声も聞こえてきそうです。

それも分からなくはありません。

でも、
「最も過酷な肉体労働」を準備なく普通に踊りきろうとすることにかなりの無理があると思いませんか?

例えるなら、
街中を走る車で、F1サーキットを走るようなもの。

ベストな状態で走りたいなら、壊れる前にミリ単位の微調整をしておくのが当たり前。

車検だけで十分、壊れたときだけ修理に出せば十分な感覚では完走すら出来なくてもおかしくない。

発表会で、ベストな踊りを踊ろうとするのは、

まさにF1でベストタイムを叩き出そうとすることと同じですからね。

趣味のバレエでどこまで望むか?

それは人によって様々です。

ただ、バレエを踊るということはそれ自体かなり過酷なものであることは、先程の数字が物語っていると思います。

そもそもバレエは、ダンサーが楽しむために作られた踊りではありません(これは別な機会に)。

苦しかろうが過酷だろうがお構いなしに踊らなければならないのがバレエなんです。

プロを目指すとなると、ダンサー生命と天秤にかけることになります。

今度、舞台で踊るときは、そんなことも考えて頂くと、文字通りベストパフォーマンスを披露できることになるかもしれません。

そして、ベストな踊りが踊れたときの達成感が、最高の喜びをもたらしてくれるものです。

だから、

 発表会の結果は
「本番前」に決まっている。

そんなタイトルの記事を書かせていただきました。
 

『バレエによる怪我・故障経験者は95.0%』バレエダンサーの職業病とワンポイントアドバイス。芸術家のくすり箱より

 
最後までお読みいただきありがとうございました。
バレエ上達ナビゲーター長岐
 


 

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  • 2016 12.18
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